介護は誰でもできる仕事なのか?介護職の「価値観」
前回は、介護の仕事は夢や目標を描きにくいから人間関係がクローズアップされるのではないか?ということを書きました。
そして、次は「介護は誰でもできる仕事か」ということについて書くと予告をしました。
予告のとおりそのことについて綴っていきたいと思います。
介護は誰でもできる仕事?
「介護は誰でもできる仕事」ということはよく言われ、炎上案件となりますね。
私はというと、炎上させる目的はありませんが「介護は誰でもできる」派です。
だって、私のような学歴もないおじさんにでもそこそこやれてしまうのだから、誰にでもできる仕事ではないかと思うのです。
できているか・できていないかは私が決めることじゃない、ということは置いておくとしまして、私ができるんだから誰でもできちゃうんじゃないの、と思うわけです。
どんな仕事でも誰でもできるのでは?
「介護は誰でもできる」と言われますが、ほんとうはどんな仕事でも誰でもできるのではありませんか?
例えば、医師は誰でもできるか?というと、誰でもできます。
ただし、今私がすぐにやろうと思ってもできません。
医師の資格を持っていませんから。
勉強して、医学部を卒業し医師国家資格を取得すれば医師を名乗ることができますね。
今医師を名乗っている人は、それをやって来た人たちです。
私はそれをやっていませんから、医師を名乗ることはできません。
医師を名乗ろうと思ったらそれをやりさえすればよいのです。
しかし、それをやるためのハードルは非常に高いですね。
誰でもできるかもしれませんけれど簡単にできることではありません。
でも世の中には、ある程度の年齢になって医学部に行き直して医師になるような方もまれにいますね。
要は、できないのではなくて、やるのかやらないのか、ということだと思います。
介護職になる(成る)ためのハードル
介護職の場合はどうでしょう。
医師のような高いハードルはありませんね。
介護の国家資格(介護福祉士)はあります。
介護福祉士を名乗るには資格が必要ですけれど、それがなければ介護ができないわけではありませんね。
事業所の採用試験・採用面接を受けて採用されば、すぐに介護職を名乗ることができます。介護職をすることができます。
そういう意味で「介護は誰でも入りやすい仕事です」ということが言えます。
医師のようにハードルは高くない、ということは言えます。
できているかどうかを決めるのは自分ではない
私は「介護はだれでもできる」派です、と前述しました。
しかし、できているかどうかを決めるのは自分ではありません。
それを決めるのは、サービスを受ける人や採用する事業所などです。
例えば、前述の医師の話しで「医師に成(な)れる」ではなく「医師を名乗る」という表現をしました。
医師国家資格を取得すれば「医師を名乗る」ことができます。
だけど、患者を治療する「医師に成れる」か、というとかならずしもそうではないと思います。
同じように、介護事業所に採用されれば「介護職を名乗る」ことはできます。
だけど、利用者をケアする「介護職に成れる」か、というと必ずしもそうではないのだと思います。
「介護は誰でもできる」けど、「介護職に誰でも成れる」わけではないのです。
介護職としての「価値観」の違い
さて、昨日の「介護職の人間関係」の話しに戻ります。
このように介護の職場へ入職することのハードルは高くはありません。
介護の職場には、「介護職を名乗っている」だけの人と、「介護職に成っている」人が存在しています。
また、介護職に成れてはいないけれど、介護職に成ろうと一生懸命の人もいます。
ある程度の勉強と経験を積まなければ入ることのできない仕事ではありませんから、いろんな人が介護の職場内には存在しています。
「いろんな人が介護の職場内には存在している」というのを違う言葉、よく使われる言葉で言い換えると、「多様な価値観を持った人が存在している」と言い換えることができます。
昨日の話しの中にも「価値観」という言葉を使いました。
介護の職場では、介護職として必要な「価値観」、介護職として持つべき共通の「価値観」を持つことができていないから、人間関係の問題が発生しやすいのだと思います。
人同士の感情が対立する時に、「価値観」の違いを言うことがあります。
介護職の人間関係の問題を「価値観の違い」で片付けてしまってはならないと思うのです。
人の価値観が違うのはあたりまえのことです。だから価値観の違いで片付けてはダメなのです。
介護職は、介護職として必要な共通の価値を持つべきなのだと思います。
それが不足しているから、人間関係の問題が発生しやすいのだと思います。
今日も私の持論にお付き合いいただきありがとうございます。
「価値観」という言葉が出てきました。
次は、介護職に必要な「価値観」について綴って行きたいと思っています。