社会福祉士レポート見本 社会理論と社会システム
このレポートは実際に提出したレポートではありません。
このブログのために書いた架空のレポートです。
実際に提出したレポートではありませんので、このレポートでどんな評価を受けられるかはわかりません。
1200文字のレポートを想定して書いています。
レポートに取り組まれている方の参考になればと、書いてみました。
よかったらごらんください。
科目名／社会理論と社会システム
課題／社会集団と組織について述べなさい。
社会集団には次のような理論がある。
テンニース（Tönnies,F.）は、ゲマインシャフト「（共同社会）家族や村落など、本質意志に基づく親密な集団」からゲゼルシャフト「（利益社会）大都市や国家など、選択意志に基づく目的的な集団」へ、と分類している。
クーリー（Cooley.C.H.）は、第一次集団「（プライマリー・グループ）家族や地域集団など、対面的で親密な集団」から外に出ると、第二次集団「（セカンダリー・グループ）企業や学校、国家など、目的のために作られ、非人格的な関係の集団」に入っていくとしている。
マッキーバー（Maclver.R.M.）は、コミュニティ（地域性に基づく共同体）を土台として会社や学校などのアソシエーション（共通の利害に基づく集団）が作られるとしている。
サムナー（Sumner,W.G.）は、仲間感情によって結びついた内集団と、その外部にあって敵意や闘争の対象とされる外集団に区分した。
マートン（Merton,R.）は、個人が「好き」「正しい」などの価値判断や行為の際の基準とする集団、「準拠集団（リファレンス・グループ）」という概念を理論化した。
次に組織とは「共通の目標を達成するために人々を協働させるシステム」と定義できる。最も合理的な形態とされるのが官僚制である。
ヴェーバー（Weber,M.）は、官僚制について「職員が専門的訓練を受けている」「規則が明確に成文化されている」「組織内の人間関係が没人格的である」「権限体型がヒエラルキーをなしている」という特徴をあげた。
合理的組織に関する思想としてテイラー（Taylor,F.W.）の科学的管理法がある。これは、工場の労働者たちを互いに切り離し、中央に管理を集中し、作業を計測して最も効率的な動作をマニュアル化するというものである。
官僚制には問題点も多く、インフォーマル集団の重要性が議論されるようになった。
メイヨー（Mayo,G.E.）らのホーソン実験により、物理的条件より職場での仲間集団のありようが作業効率に大きく影響していることが分かってきた。これが、人間関係を重視した人事管理へと経営実践を導いていく。
官僚制の欠点に関する議論としてマートン（Merton,R.）の逆機能がある。これは、官僚制には、、形式にとらわれ過ぎるなど効率性を妨げるような面もあるとするものである。
どのような組織が適切であるかは環境に左右される、という次のような議論もある。
①自己組織化論：組織自体が、環境との相互作用によって、自己を能動的に変化させていくという考え方。
②コンティンジェンシー理論：変化の少ない安定した環境のもとでは官僚制のような堅固な組織が有効だが、変化が激しい不安定な環境では、柔軟な組織が有効とする考え方。
柔軟な組織として官僚制と対置されるのがネットワーク組織で、個人がそれぞれ自律性を持ち、多様な価値観を内包しながらより自由につながっていくという特徴がある。以上
〈参考文献〉
『社会理論と社会システム』 中央法規出版
『社会福祉士ワークノート』 ユーキャン学び出版
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