はじめちゃんの介護

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『ぐるんとびー菅原さんの炎上問題を考える討論会』を観て思ったこと。介護

『ぐるんとびー菅原さんの炎上問題を考える討論会』を観て思ったこと

 『ぐるんとびー菅原さんの炎上問題を考える討論会』が6月29日に開催されました。
 ツイッターでの炎上で、注目をあつめていたと思われますので、多くの方がごらんになったのではないかと思います。私も、リアルタイムで最初から最後まで通して観させていただきました。

 少し時間が経ちましたが今日は、それを観ての私の感想を綴ってみたいと思います。

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 こんなことを言うと、発言に保険を掛けているようではありますが、これから書くことは、あくまでも私の感想です。私の意見は含まれますが、誰かを批判する目的ではないということをご理解の上、「読んでみたいな」と思われましたら続きを読んでいただけたらと思います。

 なお、6月29日の討論会を観られていない方は、こちらにあげられていますので、ご興味のある方は観られたらと思います。

https://youtu.be/2xT5aZgZRhU

菅原さんに対する最初の印象

 さて、私はこれまで、菅原さんにはお会いしたことはありませんし、この度の討論会を観て初めて菅原さんの生声を聞かせていただきました。

 私はこれまで、菅原さんに対する印象はツイッターでの発言でしか持っていませんでした。

 菅原さんには大変失礼で申し訳ありませんが、正直ツイッターでの菅原さんの発言を見ていて、「下品な人だ」と思っていました。
 菅原さんには重ね重ね申し訳ありませんが、ツイッターでの菅原さんの発言内容、表現には、正直イヤな感じを受けておりました。「おりました」と過去形で言いましたが、討論会後の菅原さんのツイートに対する私の印象は、討論会前とあまり変わっておりません。

 菅原さんは良くも悪くも、純粋な方で、ちょっと鈍感な方なのだと思います。失礼なことを申し上げて重ね重ね申し訳ありません。

討論会での菅原さんの印象

 ツイッターでは菅原さんに対してそんな印象を持っていた私ですが、討論会での菅原さんの印象はまったく別のものでした。

 菅原さんの炎上問題を考える討論会だからでしょうか、ソフトな語り口で、どちらかというと力のない弱々しい印象を受けました。もっと「べらんめえ口調」で話されるのかと思っていましたので意外でした。
 ツイッターでも、話す時と同じような口調で表現されたらよいのに、と思いました。

菅原さんは自分の思いを大切にする純粋な方

 討論会全体を通して私は、菅原さんは利用者の思いはもちろんですが「自分(菅原さん)の思いを大切にされる方」だという印象を持ちました。菅原さんご本人がどのように思われているかは知りません。私が感じた印象です。

 ぐるんとびーさんで実際にどのような事が行われているのかは、見たことがないのでわかりません。
 菅原さんのツイートやこの度の討論会を観て、ぐるんとびーで行われていることは、その場その場で介護を提供する人の思いで臨機応変に対応される、家庭における「お世話」に近いもの、というふうに感じています。

 「お世話」については、こちらの記事に書きましたので良かったらごらんください。

hajimechan2001.hatenablog.com

介護保険事業者としてどうなのか?

 菅原さんの思いで菅原さんが経営する事業所ですから、何をしてくださっても構わないと思います。
 しかし、介護保険という社会保障の枠組みの中でそれを行うことが、はたして良いことなのか?それで構わないのか?という疑問もあります。

 討論会の中では、古薗(ふるその)さんがその事について触れられました(どうでもいいですけど、古薗さんの「薗」っていう字、めずらしいですね)。

 古薗さんは、討論会の中では口数は少なかったですが、冷静に物事を考えられている方でした。
 他の参加者がどちらかというと自分の思いや感情を口にするのに対して、古薗さんだけは冷静に考えられている方で、私は深く共感できました。

古薗さんの言ったことの重み

 古薗さんはこんなことをおっしゃいました。

すごい理想があっていいなと思うんですけど、全部自費でやっているぶんには構わないと思うんですけど、あくまでも医療保険か介護保険かであれば、その後に掛かってくる医療費だとかお金もふまえたうえでリスク管理やルールは決めるべきだと思います。

 私も強くその事を思っています。

 私たちは、社会保障の枠組みの中で介護保険事業を行っています。
 私たちの思いで実行されることにより、この国の社会保障制度自体が成り立たなくなってしまうようなことがあってはならないと思うのです。

 古薗さんがおっしゃるように、全部自費で行われるぶんには構わないと思います。介護保険なり医療保険を使うならば、その枠組みの中で実行されなければならないと思います。
 それを行うのが介護保険事業者だと思うのです。

介護保険事業者が行うサービス

 介護保険事業として行うならば、サービスは計画の中に位置づけられていなければならないと思います。
 その場その場で、介護を行う人の思いで臨機応変に対応されるサービスは介護サービスではなく、もはや家庭で行われる「お世話」だと私は思います。

 一方で、サービス計画書という数枚の紙切れで、その方の人生の最期が決められてしまっていいものか、とも思います。おそらく多くの方がそのように思っていることだと思います。

 そうした思いのせめぎあいの中で、私たちは介護サービスを提供しているのです。
 特養(特別養護老人ホーム)の方だって、いろんな思いのせめぎあいの中で介護サービスを日々提供しているのです。それを『綺麗な牢屋』(業界では有名な方がツイートされました)などと言ってしまうのは失礼にもほどがあります。

 長くなってきたのでそろそろまとめたいところですが、まとまりそうにはありません。
 結論が出せることではなく、私たち介護に携わる者は、永遠に考え続けなければならないのだと思います。

最後に

 菅原さんは自身のツイートの中で『育ってきた文化や価値観の土台が違う』とおっしゃっています。

 おっしゃる通りです。しかしそれを言ってしまったら、すべてがその一言で片付いてしまいます。

 人によって価値観が違うのはあたりまえです。
 だから僕は好きなことを言う、好きなことをやる、思ったことをやるのも良いでしょう。だけど、共通の価値を見出すことはできないでしょうか?

 私たちは、介護を行うものとして、介護保険事業者として共通の価値を持たなければならないのではないでしょうか。

 それを考え続けなければならないのではないでしょうか。