はじめちゃんの介護

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YouTubeチャンネル『介護の考え方学校』を開設しました そもそも介護保険とは

YouTubeチャンネル『介護の考え方学校』を開設しました

 このたび、YouTubeチャンネル『介護の考え方学校』開設しました。

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 『介護の考え方学校』って、なんだかダサいタイトルですね。ダサいタイトルですけど、介護の仕事を行ううえで「考え方」は最も大切だと考えているので、介護に対する「考え方を考える」学校と言う意味で、こんなタイトルにしてみました。

 このチャンネルで言っていることは、あくまで私が考えることで「これが正解」というわけではありません。
 これを観てくれた方が何かを考えるきっかけとなれば、という思いで発信しています。

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 まだ始めたばかりですが、よかったらチャンネル登録よろしくお願いします。

 第一回目は、ふたつのことを考えていきます。ひとつは、介護の仕事を行ううえで大切なことについて。もうひとつは、そもそも介護保険とは、ということについて考えていきます。

介護の仕事を行ううえで大切なこと

 介護を行う上で大切なことには色々あると思いますが、ここでは次のふたつを挙げてみました。
 ひとつめに、介護の「技術」や「知識」です。
 もうひとつは、介護に対する価値観や、理念、倫理観といった介護に対する考え方です。

 このふたつの、どちらが大切で、どちらが大切ではないというわけではありません。もちろんどちらも大切なことです。
 ですが私は、介護を行う人の考え方によっては、利用者が幸福にも、不幸にもなってしまうと考えています。

 そういう意味で、介護技術や知識はもちろん大切ですが、考え方は、より大切だと考えます。

自動車の運転に置き換えて考えてみよう

 ここでこのことをわかりやすくするために、自動車の運転に置き換えて考えてみたいと思います。

 自動車の運転で大切なことのひとつに、運転技術と交通ルールなどの知識があります。
 自動車を運転する人は、これらを自動車教習所で学び、試験を受けて合格して運転免許証を手にすることができます。
 また、何年かおきの運転免許の更新の時には、講習を受け、定期的に学びます。

 つまり、自動車を運転する人は、自動車を運転するための知識や技術を持つ人だ、ということが言えます。

 もうひとつ自動車を運転するうえで大切なことは、運転に対する心構えです。

 最近、あおり運転が社会問題となっています。
 あおり運転をする人は、なぜあおり運転をするのでしょうか?

 あおり運転をする人も、無免許で運転していないかぎり、自動車の運転技術や知識を持っているはずです。
 なのにあおり運転をするのは、運転に対する心構えができていないからではないでしょうか。
 どれだけ運転技術や知識を持っていても、運転に対する心構えが間違っていたら、間違った運転の仕方をしてしまうのではないでしょうか。

 同じように介護においても、どんなに技術や知識を持っても、考え方を間違っていたら、例えば虐待がおこったり、それに近いようなことが起こったりするのではないでしょうか。

 勘違いしないでいただきたいのは、技術や知識は要らないと言っているのではなくて、技術や知識を介護職が持つのは専門職としてあたりまえのことで、それ以前に考え方が大切だよ、ということを言いたいのです。

そもそも介護保険とは何か?

 次に、そもそも介護保険とは何か、ということについて考えていきたいと思います。

 私たちが介護サービスを提供するうえで根拠とするものは、言うまでもなく、「介護保険制度」です。

 「介護保険制度」という言葉は、介護と保健と制度、という三つの単語で成り立っています。
 私たちは、制度を取っ払って、介護保険といますが、これも、介護と保険の二つの単語で成り立っています。

まずは「保険」とは何かについて考えてみよう

 介護保険を考えるうえで、まずは、「保険」とは何かについて考えてみましょう。

 ここでも、自動車の話しをしますが、自動車保険をイメージして考えてみることにしましょう。

 自動車保険に加入している方は、何のために自動車保険に加入しているのでしょうか?

  1. ひとつは、事故をした時、相手にけがをさせたり、死亡させてしまった時に賠償金を支払うため。
  2. 次に、相手の物を壊した場合、車で衝突事故を起こした場合は、相手の車の修理代や買い替え費用を賠償するため。あるいは、自損事故で信号機を倒したりした場合、信号機は一台2000万円ほどするといいますから、そうした費用を賠償するため。
  3. 次に、自分がケガをして長期に入院するようになった場合の入院費など。
  4. そして、自分の車が壊れしまった場合の修理や買い替え費用。

 そうした物を賠償するため、補償してもらうために加入していますよね。

 つまり保険とは、事故による損害を補償するため、多くの人が保険料を出し合い、事故があった時に保険金を与える制度、ということが言えます。

 ではこれを、介護保険に置き換えて考えてみたらどうなるでしょうか。

 介護保険とは、介護が必要な高齢者になった時のために、多くの人が保険料を出し合い、介護が必要になった時(事故)に保険給付を受けられる制度。というふうに言えまず。

 ここで、カッコをして赤字で事故としていますが、保険の性質上、保険給付を受ける状態になることを「保険事故」というふうに言います。

 介護保険サービスを受けるということは、つまり、保険の概念で言うと、介護事故に遭っている、という状態なのです。

 ここで考えてみてください。皆さんの中で、事故に遭いたい、そう願っている人がいますか?
 私は保険に入っているから、ぜひ交通事故を起こしたい、なんて考えている人がいますか?

 居ませんよね。

 そうなんです。人は、できることなら事故には遭いたくないんです。
 だから、できることなら介護事故という状態にはなりたくないんです。
 自ら介護を受けたいなんて望む人は居ないんです。
 介護を受ける人は、介護を受けなければならない状態になって、やむを得ず介護を受けているんです。

人はそもそも介護を望まない

 人は、そもそも、介護されることを望んではいないんです。
 あたりまえの暮らしをしたいだけなんです。

 まずは、そんな所から介護を考えていかなければならないと思うのです。