新年明けましておめでとうございます 重言 重複表現
明けましておめでとうございます。
本年も当ブログをどうぞよろしくお願いいたします。
さて本日は、タイトルの「新年明けましておめでとうございます」という言い方について話を進めて行きたいと思います。
新年明けましては重複表現
「新年明けましておめでとうございます」という言い方は、「新年」という言葉と「明ける」という言葉が重複していると言われています。
例えば、「頭痛が痛い」や「前へ前進」のような「重言」「重複表現」などと言われています。
新年が明けたら、つまり今年が明けたら来年になってしまうというのがその理由です。
重複表現だと言われることに対して、私は賛成の立場です。
新年明けましては一般化している
ところが世の中では、「新年明けましておめでとうございます」という言い方は広く使われています。
お正月のテレビ番組などを見ていても、テレビ局のアナウンサーが「新年明けましておめでとうございます」という言い方をしているところを目にしますから、この言い方は一般化しているのだと思います。
よく考えられた表現方法
そんなことを考えていたら、一通の新年のあいさつメールが届きました。
そのメールには、こんな表現がされていました。
「新年、明けましておめでとうございます」
「新年」と「明けまして」の間に点(、)が打たれていたのです。
この一文を見て「なるほど」と思いました。
このメールを考えた方は、よくよく言葉の意味を理解して、この一文を考えられたのだと思い感心しました。
きっとこの方は、「新年がやって来ましたよ」ということと「明けましておめでとうございます」を同時に一文で表現したかったのだと思います。
だけど、「新年明けましておめでとうございます」では重複表現になってしまう。だから新年の後に点(、)を入れて、新年と明けましての間をつくったのだと思います。
言葉でそれを伝えるならば、「新年」でいったん強調し、少し間を置いて「明けましておめでとうございます」と言うことになると思います。
この方は、「新年、明けましておめでとうございます」と、新年の後に点(、)を入れましたが、例えば他に表現するならば、
「新年」明けましておめでとうございます(カギカッコを付ける)
新年 明けましておめでとうございます(一文字空ける)
新年!明けましておめでとうございます(ビックリマークを入れる)
といった表現の仕方があると思います。
本質は言葉の意味を理解すること
ここまで「新年明けましておめでとうございます」という言い方について書いてきましたが、言いたいことの本質はその事ではありません。
言葉の意味をしっかり考えよう、言葉の意味を理解して正しい使い方をしようということです。
介護現場でのおかしな表現
当ブログは介護をテーマにしていますので、介護に結びつけて話をします。
介護現場で当たり前に使われているかもしれない言葉で、おかしな表現を見つけることが多々あります。
例えば、認知症のことを「ニンチ」と言ったり聞いたりすることはよくあることだと思います。
あの方は「ニンチ」が入っている
「ニンチ」が進んでいる
などと言う表現をつかったり、聞いたりすることはありませんか?
そうした表現を我々専門職が積極的に意味を考えずに使うことはよくない事だ、と私は考えます。
ここでは「ニンチ」という表現ひとつをとりあげましたが、他にも挙げればきりがないくらい現場でおかしな表現が使われているのを耳にします。
専門職として正しい言葉を使おう
私たち介護職は、専門職として言葉の意味を正しく理解し、正しく使いたいものです。
それでは皆さま、新年!明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。