昨日は、相談員の仕事について、「相談員は、様々な人や職種の「不安・疑問・不満」といった感情を和らげ、解消し安心できるようにしなければならない」ということを書きました。
今日は、それに関連したことを綴っていきたいと思います。
介護職と看護職の確執はなぜ生まれるのか
介護の職場では、介護職と看護職の確執が問題となることがあります。
同じ職場で協力して仕事をしている者同士で、なぜ確執が起こるのでしょうか?
そこには、介護職や看護職の「不安・疑問・不満」といった感情が関係しているのではないでしょうか。
最初にお断りしておきますが、あくまでこれは私の持論です。
介護職も看護職も不安を抱えている
例えば昨日の記事のように、利用者に異変が認められた場合、介護職は看護職に報告しますね。
そうした時に、介護職と看護職の間に確執があれば、介護職は報告をためらうかもしれませんし、看護職もよい対応ができないかもしれません。
介護職は、「利用者に何かあったらどうしよう」という不安を常に抱えています。だから、利用者に何か異変があったらすぐに看護職に報告をします。
看護職は、利用者の健康状態に責任を持っています。
介護職以上に利用者の健康状態に関してはプレッシャーを感じているはずです。
介護職の場合は、看護職に報告をすれば不安から一時は解放されるかもしれません。
ところが看護職の場合は、利用者の異変に対して何らかの処置が行われるなり、治療が行われるなどしなければ不安を解消することができません。
処置や治療を行うのは医師の仕事です。看護職が行うことはできません。あるいは、医師の指示がなければ行うことはできません。
医師の配置がある職場の場合は、看護職は医師に報告し指示を受けることができます。それにより不安から一時解放されます。
しかし、医師の配置義務がある施設でないかぎり医師の配置はありませんから、看護職は簡単には不安から解放されません。
看護職にはすぐに頼れる人がそばに居ない
介護職は、利用者に異変がある場合は看護職を頼ることができます。
ところが看護職には、すぐに頼れる人がそばに居ません。
そして介護職に比べて看護職は、圧倒的に数か少ないです。
職場に一人という場合もあるでしょう。
看護職同士で協力をすることも難しいのです。
看護職は、職場に頼れる人がいないから、介護職から頼られてばかりだから、介護職と看護職との間に確執が生まれるのではないでしょうか。
相談員は看護職にとって頼りになる人
その緩衝材となれるのは、相談員だと私は思います。
相談員が「看護職にとって頼りになる人」となればいいのです。
相談員は、利用者に異変が認められた場合、例えば昨日の記事のような対応をします。
そうした対応を、看護職に丸投げしていませんか?
丸投げしないにしても、看護職の思いを理解することができていますか?
看護職は、少ない人員で多くの利用者の健康状態の管理をしています。多くの利用者の健康状態に責任を持って仕事をしてくれています。
そうした看護職のプレッシャーを解消できるようにするのは、相談員の役割ではないでしょうか。
相談員が相談員として良い仕事をすることができたら、職場内の確執を小さくすることができるのではないでしょうか。
「報・連・相」報告の仕方について
職種間のやり取りには、「報・連・相」が大切だということは言うまでもありません。
例えば、介護職が看護職に利用者の異変を報告する時、適切な報告ができているでしょうか?
報告の仕方によっては、介護職と看護職の間に火花が散ることもあるのではないでしょうか。
例えば利用者に熱発があった場合、どのように看護職に報告するでしょう?
介護職
「〇〇さん38.0℃お熱があります」
こんな報告の仕方をしていませんか?
あるいは、報告もせず記録だけ書いて、「あとは看護職が自分で見ろ」みたいなことをしている人はいませんか?
看護職に「〇〇さん熱出ているから見に行け」と言っているみたいなものですね。
それでは看護職に丸投げですし、看護職との間に確執が生じるのも当然です。
例えば、こんな感じの報告ならどうでしょう?
介護職
「〇〇さん38.0℃のお熱があります」
「Spo2は98%です」
「熱発以外の症状は見た目上ありません」
「クーリングして様子見ています」
「手のあいた時に見に来ていただけますか」
こんな感じの報告なら看護職は、報告の内容から「今すぐ対応しなければならないような緊急のことではないな」ということがわかりますね。
クーリングして様子見てくれているということも伝わりますね。
これは余計なことかもしれませんけど、本当に緊急の時は、「すぐ来てください!」で良いですよ。
「すぐ来てください!」が言えるような関係を日ごろから作っていきましょう。
今は特に新型コロナウイルス対策でカリカリしている時ですね。
互いの気づかいが大切です。
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