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社会福祉士レポート実例 相談援助の理論と方法 エンパワメントの意義と原則と実践過程について述べなさい

社会福祉士通信レポート実例 相談援助の理論と方法

 私が、社会福祉士国家試験受験資格取得のために受講した社会福祉士一般養成課程(通信課程)で、実際に提出したレポートです。

 『相談援助の理論と方法』の課題、「エンパワメントの意義と原則と実践過程について述べなさい」(2018年11月)。

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科目名/相談援助の理論と方法

課題/エンパワメントの意義と原則と実践過程について述べなさい

点数/90点 評価/優

 エンパワメントは、直訳すると、その人を「力みなぎる状態にする」という意味になる。その人が新たに力を付けるという意味ではなく、その人の持っている力を発揮できない状態にある時、その力を復活させるということである。エンパワメントの根底にあるのは、能力は後から付加されるものではなく、本人が本来持っているもので、それが社会的制約によって発揮されなかったという視点に立つものである。エンパワメントの特徴は、①人々の潜在的可能性に絶対的信頼を寄せること。②人と環境との間の関係の質に焦点を当て、人の社会的存在としての変化・発達を重視すること。③社会的要因に注意を向け、その人の生活の質を害する外的要因に抵抗できる力を発達させる支援を展開することにある。
 エンパワメントの原則は次の8点である。①目標を当事者が選択する。②主導権と決定権を当事者が持つ。③問題点と解決策を当事者が考える。④新たな学びと、より力を付ける機会として当事者が失敗や成功を分析する。⑤行動変容のために内的な強化因子を当事者と専門職の両者で発見し、それを増強する。⑥問題解決の過程に当事者の参加を促し、個人の責任を高める。⑦問題解決の過程を支えるネットワークと資源を充実させる。⑧当事者のウェルビーイングに対する意欲を高める。
 エンパワメントの支援展開ではデュボイス(DuBois,B.)とミレイ(Miley,K.K.)により次のように具体的な実践内容が示されている。
 ①パートナーシップを形成する。②挑戦する状況を組織化する。③方向性を明確化する。④ストレングスを特定する。⑤諸資源をアセスメントする。⑥解決への枠組みをつくる。⑦諸資源を活性化し動員する。⑧連携を創り出す。⑨機会を拡大する。⑩成功を認識する。⑪成果を統合する。
 このアプローチは、従来の問題解決過程を必ずしも試行していない。つまり、アセスメントに始まり、支援目標設定・支援計画立案、インターベンション、モニタリング、評価、終結といった一連のプロセスを描くのではなく、当初より、ミクロ・メゾ・マクロの各次元への介入、クライエントを取り巻く環境との交互作用を意識し、複眼的視点で多元的・同時並行的に問題の解決を行っていく。
 実際には、クライエントとのパートナーシップを基盤に、カウンセリングや社会生活技能訓練(SST)、グループワークや自助グループ活動、アドボカシー活動やオンブズマン活動、コミュニティワークやソーシャルアクションなどの、これまで蓄積されている種々の方法・技法を縦横に活用していくことになる。
 このようにエンパワメントの意義は、すべての人と環境は潜在性を持っているという認識に立ち、クライエントの生き方、成長するあり方に関心を寄せ、人々が自らの生活をコントロールできるように支援していくことにある。クライエント主体で援助活動を展開する上でのキー概念となっているのである。

〈参考文献〉
『相談援助の理論と方法Ⅰ』 中央法規出版
『相談援助の理論と方法Ⅱ』 中央法規出版
『現代福祉学入門』 杉山博昭 時潮社
『子どもの生活を支える社会福祉』 大塚良一・小野澤昇・田中利則 ミネルヴァ書房
『社会福祉を学ぶ』 山田美津子・稲葉光彦 みらい
『社会福祉概論』 西村昇・日開野博・山下正國 中央法規出版
『社会福祉の理論と実際』 鬼崎信好 中央法規出版

〈次回予告〉
『人体の構造と機能及び疾病』リハビリテーションの4つの側面について説明しなさい

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