介護の職場における「人間関係」の問題について
本日は、介護の職場でよく問題とされる「人間関係」の事について書いてみたいと思います。
人間関係の問題はどんな職場にもあるはずです
人が2人以上いれば、そこに人間関係の問題が発生するのは当たり前のことです。
例えば夫婦だって家族だって、価値観の違いなどから対立することがあります。
厚生労働省がまとめた『労働市場分析レポート 第91号 介護労働者の雇用管理の状況について 平成30年7月31日』によると、
介護事業所を離職した理由としては、①「職場の人間関係に不満があった」が23.9%と、②「結婚・出産・妊娠・育児」の20.5%を上回っている。次いで③「理念や運営のあり方について不満があった」とする割合も18.6%と高く、離職理由が、雇用管理のあり方に起因する回答が大きく占めた。
とあります。
なぜ介護の職場では人間関係に不満が生じるか?
同レポートの続きには次のようにあります。
これらは、職場の風通しが悪いことが一因として考えられ、日頃の職場内のコミュニケーションや、経営者と従業員の経営方針・ケア方針の共有等、多様できめ細かい雇用管理の改善により解消されるものと期待される。
厚労省はこのように言っていますが、それが解消されたら職場の人間関係の問題が解消されるでしょうか?
また、具体的に何をやったらそれを解消することができるのでしょうか?
厚労省の資料にはその続きがありますが、それで問題が解消できるとはとうてい思えませんので、ここでは紹介しません。
そもそも仕事が面白くないから人間関係が問題視される
ここからは根拠のない私の持論となることを最初にお断りしておきます。
私が思うことは、「介護の仕事がそもそも面白くない」から人間関係がクローズアップされるのではないか、ということです。
「介護の仕事はやりがいのある仕事」みたいなことを聞くことがあります。
しかし当の介護職の中に、「やりがいを持ってやっている」という人が多くはないから人間関係の問題がクローズアップされるのではないでしょうか。
最初に炎上するようなことを言って申し訳ありません。炎上させるつもりはありませんので、ぜひ最後までお付き合いください。
例えは、介護の仕事(作業)の中に排泄物の処理(排泄介助)があります。
炎上させるつもりはありませんが、話を分かりやすくするためにあえて不適切な言葉を使うかもしれません。
「私は便の処理が大好き!」なんて人がいるでしょうか?
大方の人は、「できる事なら便の処理なんてしたくない」と思っているのではないでしょうか。
私も仕事だからしていますけど、できる事なら人の便の処理はしたくありません。やりたいわけがありません。
職場の同じフロアーに2人の介護職が配置されていたとします。
一人の介護職は、いやだけど自ら積極的に便の処理を行っていて、もう一方の介護職はちっともやらなかったら、積極的な介護職の方はどう思うでしょう。
おそらく介護の現場では、こうした感情的な問題が多く発生しているのではないかと思います。
そもそも人がやりたがらない仕事だから、こうした感情的な問題が多く発生するのではないか?と思うのです。
繰り返しますが、これは私の持論なので根拠はありません。
例えば漫画家のアシスタントならどうでしょう?
別の職種に例えて話をしてみましょう。
ここでは、漫画家のアシスタントを例に話を進めます。
ある漫画家にアシスタントが2人いたとします。
一人のアシスタントは、先生からたくさんの仕事を任されて、日々徹夜続きで仕事をしています。
徹夜続きだけど、漫画家としてデビューすることを夢見て一生懸命アシスタントとして務めています。
もう一人のアシスタントも漫画家になることが夢です。しかし、先生からちっとも仕事をもらえず、いつも定時で帰っています。
徹夜続きのアシスタントは、いつも定時で帰っているアシスタントにどのような感情を持つでしょうか。
定時で帰るアシスタントをうらやましく思うでしょうか?妬んだりするでしょうか?
徹夜はつらいけれど、漫画家としてデビューすることを夢見てアシスタントをしているわけですから、夢のためにやりがいを持ってやれるのではないでしょうか。
一方の定時で帰る方のアシスタントは、「私も早く先生に認められてたくさん仕事ができるようになりたい」と思うのではないでしょうか。
徹夜続きのアシスタントも、定時で帰るアシスタントも、どちらも漫画家になることを夢見て一生懸命にがんばるのではないでしょうか。
私は漫画家アシスタントの経験はありませんが、若い頃デザインの仕事をしていたので、同じような思いをした経験があります。
介護の仕事は夢や目標を描きにくい?
「介護の仕事には夢がない」とは言いません。
もちろん、夢や目標を持ってやっている人もいます。
しかし、夢や目標を描きにくい仕事ではあると思います。
真に介護の仕事にやりがいを持っていたら、介護の仕事に夢や目標を持っていたならば、人間関係の問題は生じにくいのではないかと思います。
自身の夢や目標に集中できていないから、人間関係といった雑念がクローズアップされてしまうのではないかと思うのです。
ここまで私の持論にお付き合いくださいましてありがとうございます。
この話はまだ序章です。これから続けていきたいと思いますので、良かったら引き続きお付き合いくださいませ。
今日のところはこのくらいで。
次回の予告を少ししておきますと、「介護は誰でもできる仕事か」ということについて書こうと思っています。
これも定番の炎上案件ですね。
繰り返し言いますが、炎上させようとは思っておりませんのであしからず。
最終的には、介護の仕事を面白くできるような方向に話を進めて行きたいと思っています。