介護職の実態について 介護の面白さ楽しさ
今年の4月から介護職となった方が「介護業界の実態」についてブログを書いて色んな意味で話題となっていますね。
僕もそれをまねてブログを書いたら話題になっちゃうかな?という安易な気持ちで、介護職の実態について綴ってみたいと思います。
話題の彼は介護職として約1ヶ月、私は9年の体験を持って、私が感じる介護職の実態について綴ってみたいと思います。
私から伝えたいこと
介護の仕事に興味がある、あるいは興味はないけれど仕事が無いので介護の仕事をやってみようかと思っている方、介護の仕事のことを知りたい方、そんな方に向けて書きます。
この記事を読んだからといって、介護職や介護業界の実態がわかるとは言えません。
だけど、未経験で異業種から介護業界に入職し9年間務め、現在も務めている私が感じている介護の仕事についてはお伝えできると思います。
参考にしてほしいなんてことは言いません。
何かひとつでも伝わることがあれば記事を書いた価値があるというものです。
介護の仕事は楽しいか?
楽しいかどうかというと、私は正直ちっとも楽しくはありません。
介護の仕事を始めて間もない頃、先輩によく「仕事楽しいですか」と聞かれました。
そのたび私は、「何が楽しいかさっぱりわかりません」と答えていました。
その気持ちは9年経った今でもあまり変わりはありません。
そんな言い方をしたら「介護の仕事はつまらない仕事」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
介護の仕事は楽しくはないかもしれません。だけど私はその中に「面白さ」は感じています。
「楽しい」と「面白い」はよく似ているけれどニュアンスが違います。
「面白い」には興味が含まれます。
つまり、楽しくはないかもしれないけれど、興味を持ってやれることはたくさんあります。
介護の仕事の中に興味を持てることをたくさん見つけることができたら、介護の仕事を面白くすることができると思います。
介護の仕事の中に面白いことを見つけるためには、ある程度の時間が必要だと思います。
残念なのは、面白さを見つける前に辞めてしまう人が多いことです。
介護に限らずどんな仕事にも言えることだと思いますが、ある程度の期間を勤めなければ、その仕事の面白さは見つからないと思います。
特に介護の場合は、人の排泄物の処理などを行うわけですから、最初はつらいことばかりだと思います。
それを乗り越えたらおもしろさが待っている、とは言えません。
しかし、介護の仕事の面白さが分かってくる頃になると、排泄物の処理の中にも興味を持てるようになってくるのです。
逆に言うと、そこに興味が持てなければ介護職は務まらないかもしれませんね。
介護の仕事に「やりがい」はあるか
介護で「やりがい」を言うと「やりがい搾取だ!」と嫌われる傾向があります。
ある就職セミナーで、ある福祉系大学の准教授だとかいう人がこんなことを言っていました。
「介護には、お金に換えられない喜びがある」
こんなことを言う人のことを私は嫌います。
これでは「やりがい搾取だ」と言われてもしかたありません。
介護職はボランティアではありません。
私たちは、高齢者の介護をすることで報酬をもらっています。
「介護には、お金に換えられない喜びがある」ではなくて、私たちは介護をすることを通して、その喜び・やりがいをお金に換えているのです。
結論から言うと、私には介護の仕事のやりがいがあります。
しかし、やりがいがいつもあるわけではありません。
昨日はありました。だけど、明日はないかもしれません。
どんなに一生懸命仕事をしても、まったく報われない時もあります。
むしろ、そっちの方が多いかもしれません。
やりがいって、時々あるからやりがいなのではないでしょうか?
いつも一生懸命やって、いつもつらい思いをして、時々報われるからやりがいを感じるのではないでしょうか?
一生懸命やって、つらい思いをした者にしか、やりがいはおとずれないのかもしれませんね。
つらいからってすぐ投げ出してばかりいたら、一生やりがいなんておとずれないのかもしれません。
介護職の人間関係について
これについては、過去にもたくさん記事を書いていますのでそちらもあわせてごらんになっていただきたいと思います。
介護職に人間関係の問題が発生するのは、介護職にとって人間関係が大切なことだからだと思います。
介護の仕事は一人でできるものではなくてチームでやるものだから、人間関係の問題が発生するのです。
一人でやって一人で完結する仕事だったら、人間関係の問題なんて発生しようがないのです。
例えば営業職で、毎月個人の営業ノルマをきっちりと達成する営業マンなら人間関係の問題はさほど発生しないでしょう。
ところが介護の仕事は、利用者についてたくさんの職員や職種が共同して仕事を行うから、やれる人、やれない人の間などで関係の問題が発生しやすいのです。
人は一人では生きて行くことができません。
支え合うことで、頼り合うことで生きて行くことができます。
例えば夫婦間でも、互いに頼り、頼られるから夫婦の関係が成立しています。
これが、一方が頼ってばかりだと関係に不具合が生じてしまい、場合によっては離婚となってしまうかもしれません。
頼りになる存在となること
大切なことは、頼りになる存在となることです。
これも以前に記事を書いたので、そちらもあわせてお読みください。
人間関係に問題を感じるなら、自分が人から頼りにされていないのかもしれません。
職場内で自分は、頼りにならない存在なのかもしれません。
入職してすぐ頼りになる新人なんて、普通は考えられません。
頼りになる存在となれるよう努力することです。
頼り頼られる関係ができたら、仕事も楽しくできるかもしれません。
介護の仕事自体は楽しくなくても、頼り頼られる関係の人といっしょに仕事ができるなら、楽しくできるかもしれません。
実際に私にも、いっしょに仕事をして楽しい人も、楽しくない人もいます。
最初に「介護の仕事は楽しくない」みたいなことを書いてしまいましたが、頼り頼られる職場の関係ができれば、仕事は楽しくできるかもしれません。
やりがいについて前述しましたが、頼られることは私にとってやりがいを感じる時でもあります。
利用者に頼られ、家族に頼られ、介護職に頼られ、看護職に頼られ、関わる人に頼りにされる時は、自己満足ですがやりがいを感じる時です。
介護の仕事を楽しくするためには、まずは自身が頼りになる存在となることに尽きると思います。
私の体験を語っていたらきりがないので、今日はこのくらいにしておきましょう。